建築事例
Vintage-03
新潟市中心部という利便性に富む立地にありながら、相対的に災害リスクの低い高台に構える築40年以上のヴィンテージマンション。本作「Vintage03」は、その一室を舞台としたスケルトンリノベーションである。改修前の間取りは3LDK。二間続きの和室が象徴するように、昭和期の住まいの名残が色濃く漂っていた。だが、スケルトンリノベーションの醍醐味は既存間取りからの解放にある。本計画では個室を最大限にとどめ、余白となった空間をシューズクローゼット、ウォークインクローゼット、食品庫など、現代生活に不可欠な機能へと再配分した。さらに浴室・トイレを除く全室を引戸によって連続させることで、回遊性と多方向への動線が確保され、住まい手の時間的ストレスを解消している点も特筆に値する。また「Vintage」シリーズに通底する姿勢として、築40余年の年月が刻んだマテリアルの風合いをデザインの中に積極的に取り組んでいる。過度な演出を排した普遍的で上質なインテリアは、既存部材の穏やかなエイジングと歩調を合わせ、今後さらに時間とともに美しく育っていくに違いない。そして、この住まいを象徴するのが、購入の決め手となったという眺望だ。LDKに埋め込まれたヌックからは、新潟市の多層的な表情を凝縮したような景色が広がり、外の景色と内側のインテリアが互いに変化し合いながら、日々異なる物語を紡いでいく。ヴィンテージマンションが持つ時間の深みと、現代的な空間設計が見事に調和した、成熟した都市居住の新たな一形態といえるだろう。
House - 2025.11.26View More
築50年以上の古民家を再生した店舗併用住宅
クライアントが購入したのは、築50年以上が経過している100坪程度の大きな古民家だった。リノベーションの計画に慣れている私たちの感覚でも、初見の印象は「随分と古く、そして傷んでいる・・・これは手強そうだ・・・」というものだった。1945年から旧堀之内町で写真スタジオを経営しているPhoto Studio SAKIHAMAは創業81年目を迎えた現在は3代目の当主がスタジオを営んでいる。老舗中の老舗である。クライアントからは、これからの未来も見据え魚沼市以外からも集客したいので、国道沿いで際立つ存在になりたいと要望されていた。1Fに撮影スタジオ、2Fにオフィスと当主の自宅を設けるという計画のもと、スタジオでは1日に数組を撮影したいという条件もあり、写真撮影時の流れ、つまり、メイク・お着替え→撮影→写真のセレクトというフローが円滑に回るように平面計画を工夫した。リノベーションでは、既存の構造に極力負荷をかけずに平面のアップデートをすることが必要になるが、100坪を超える大きな建物に比して、抜き取った柱はわずか5本であるにも関わらず、改修前とは見違える機能的なスタジオとなった。完成した新社屋は、もとの古民家のネガティブな要素を一切感じることなく、スタジオ、オフィス、自宅と、どの空間も美しく機能的にまとまっており、近隣の方々がリノベーションではなく、建替えたと勘違いするほどである。 Photo Studio SAKIHAMAが標榜する<写真は未来へのプレゼント>というコンセプトを建築デザインでバックアップできたのではないだろうか。
Shop / Office - 2025.11.23View More
機能的な部屋を連続させた回遊動線の家
両親、兄弟とともに過ごした実家の隣に、122.72坪という比較的大きな敷地を購入しての住宅新築計画である。4人家族の住まいを計画するにあたって、122.72坪という敷地は十分すぎる大きさで、敷地面積による制約はほとんどないため、1FにLDKと水回り、2Fに個室という一般的なレイアウトを選択した。共働きのご夫婦は帰宅後のタイムパフォーマンスが重要で、キッチンを中心とした機能的な家事動線を強く希望していた。そこで我々は、LDK→パントリー→家事室→ファミリークローク→ホール→LDKと、ぐるりと一周回遊できる間取りを提案した。機能的な動線の他、LDKは4m程度吹抜けており開放的で明るく、またダイニングのベンチを兼ねたTV台には遊び心がある。クライアントに実家への良い思い出がある様に、この家で過ごした子供たちも、いつか両親の近くで暮らしたいと思ってくれるのではないだろうか。
House - 2025.11.23View More
築50年以上の倉庫を活用したリノベーションオフィス
防水メーカーとして全国展開する企業から、既存倉庫を活用したオフィスのデザインを依頼されたプロジェクト。建物中央のシャッターを開けるとエイジングの効いた鉄骨造のダイナミックな吹抜け空間が広がり、吹抜けを挟んだ左右には、ガラスとハードボードを市松にパターン化した事務所棟と作業棟を配置している。新旧の素材が互いに遠慮なく接することで、リノベーションプロジェクトならではの魅力が作られている。社屋のリニューアルは企業のリブランド(ブランド再生)に繋がり、既存スタッフのモチベーション向上や生産性の向上はもとより、新規スタッフの雇用創出にも繋がる好循環が生まれ、費用対効果も大きいと言える。効果の曖昧な求人募集に費用をかけるよりも、オフィス環境を整えることに投資することを推奨したい。
Shop / Office - 2025.07.03View More
光による陰影のグラデーションがデザインされた家
都心マンションから新築戸建への移住計画であり、クライアントからは敷地探しのフォローも依頼された。信頼できる建築家が決まっている場合に敷地が未定ならば、的確なアドバイスを受けながら一緒に選定する事を強く推奨する。今回の場合も、いくつかの候補地を見て回りながら最終的に選定したのは、街の新陳代謝が促進されることで新旧のバランスが整い、熟成された雰囲気で魅力的なエリアに立地する敷地であった。信濃川の対岸に朱鷺メッセが眺望できるのもポイントだったと言えるだろう。デザインと音楽に造詣の深いクライアントからは、当初より空間に洗練されたシンプルさと、音響機器の適切なレイアウト提案などを求められていた。必要諸室は整然と配置され、且つ極めて機能的に接続されている。しかしその一方、採光を緻密にコントロールしたことによる各所の陰影は複雑であり、美しい光のグラデーションは際立っている。またこれは、反射率を検討したシンプルなモノクロームの仕上げによって高められている。<phenomenon HOUSE>では、現象を生み出す装置としての住まいが実現できた。
House - 2025.03.12View More
ミッドセンチュリー家具が映える回遊動線の二世帯住宅
店舗併用住宅の店舗部分と住宅部分を切り離し、住宅部分のみを建て替えたプロジェクトである。両親+4人家族の住まいとして計画しているが、将来的な家族構成の変化も考慮し、1階を賃貸物件にする可能性も視野に入れ、下階を親世帯、上階を子世帯とした完全分離型の二世帯住宅となっている。ファサードは<壁>と<穴>が互い違いとなり市松模様を形成しているが、3台分のインナーガレージが必要という要望に対して木構造の現実を落とし込むことと、2階玄関へ至る外部階段、さらに各階LDKに明るさを届ける必要性から発想している。2階子世帯の間取りはキッチンとファミリークロークを核とし、その他の諸室が廊下により繋がることで機能的な回遊動線となっている。また、インテリアはクライアントの好みであるミッドセンチュリーモダンに調和するよう素材や色が丁寧に選定されている。アイコニックな市松模様のファサードや、ミッドセンチュリー家具が映えるクラシックなインテリア、また生活を支える機能的な平面計画を共存させる事で、ReeLの熱烈なファンであるクライアントの期待にしっかりと応えることが出来た。
House - 2025.03.12View More
Vintage-02
街の中心部、極めて利便性の高いエリアに建つヴィンテージマンションのリノベーションである。子育てを終えたご夫婦が、郊外の戸建住宅から利便性の高いエリアのマンションに移動するというのは、ReeLが提唱する多極集中型社会の暮らしとして理想的な形と言える。専有面積85㎡程度の4LDKで、間取りと広さは申し分なかったため、古くなっていた内装と設備を中心にリノベーションを行ったが、当初よりクライアントからは、「終の棲家として相応しい落ち着いた上質な空間を提案して欲しい」と依頼された。木目とベージュを基調としながら、ポイントでブラックの差し色やタイルの仕上げを効かせた空間は、間接照明の演出とも相まって、全体的にラグジュアリーな印象となっている。ReeLのモデルルーム、Vintage-01のデザインに共感したクライアントの期待にしっかりと応え、且つ、多極集中型社会のモデルケースとしての住まいが実現できた。
House - 2025.01.08View More
竹林を眺める家
大正時代以来、100年以上つづく寺の境内を敷地とした家族3人暮らしの住まいの計画である。クライアントからは、【寺の雰囲気と調和のとれたデザインとする】・【家具と照明を家の中心とする】という2点を求められた。これはつまり、周辺環境に配慮することで外観を調和させ、生活背景として控えめに内観をデザインするということになる。建築可能なエリアの北側に広がる竹林。この美しい眺めを積極的に生活に取り入れる様にプランを進めた。具体的には、竹林に隣接した2階北側に主空間のLDKをレイアウトし、かつ吹抜けや外壁面のズレをつくることで南側からの採光も確保している。また階段を中心に、水回りや家事室、ファミリークローゼットなどを回遊動線で連結することで機能性も充実させている。【背景として住宅に徹する】。つつましいデザイン住宅が完成した。 撮影協力:アトリエラボン 家具協力:FINCH & HOME
House - 2024.07.18View More
MODEL ROOM
沿岸部に沿う砂丘の頂上に建つ、築40年程度のマンションをリノベーションしたプロジェクトである。敷地が海抜10m程度と、新潟市では比較的高い位置に建築されたマンションであるため、地上4階ながら信濃川や日本海、飯豊連峰や街並みなど、新潟を凝縮した眺望が魅力のマンションである。しかし、眺望の魅力と相反するように、40年以上前に建築された部屋は現代の生活にはそぐわない古めかしい設えであった。そこで内装材や水回りは全て解体し、RC造の躯体まで露出させるスケルトンリノベーションを施すこととした。撤去することのできない柱や梁の位置をしっかりと把握しつつ、現代の住まいに相応しい機能である、ウォークインクローゼットや食品庫、床暖房やオーダーメイドキッチンを組み込むことが可能なのもスケルトンリノベーションの魅力である。また、リノベーションでは素材のエイジングも魅力のひとつである。躯体のコンクリートは40年という時間の経過を確かに表情に宿しており、エイジングをデザインに落とし込むことで、新築では決して作り出すことのできないヴィンテージ感を空間化することができる。新たに設えた仕上げも、天井、壁の左官仕上げやオークのフローリング、ラタン(籐)パネルなど、素朴で暖かみのある素材にすることで、エイジングしたコンクリートとの調和を図っている。新築一辺倒の日本の住環境において、ヴィンテージマンションをリノベーションするという新たな選択肢を作ることができたのではないか。
House - 2024.03.30View More
Fusion
聖籠町で代々住み継がれた実家の一部を夫婦の居住エリアへとスケルトンリノベーションしたプロジェクトである。クライアントの夫婦は、ともにデザインへの造詣が深く、住まいにおいて実現したいアイデアを豊富に持っていた。一方、我々はリノベーションにおいては時間の経過をデザインに落とし込むというコンセプトがあるため、双方のベクトルを一致させ、さらには高め合うという事が当該プロジェクトでは必須だった。スケルトンの状態まで解体したのち、美しくエイジングした部材を慎重に選定し、クライアントの実現したいイメージと齟齬をきたさないよう、繰り返しディスカッションを行い、丁寧に設計を進めた。完成した空間は、全体的に白を基調としながらも吹抜けでは力強い梁を現わしたり、ムラ感のある左官材でキッチンやニッチを仕上げたり、また家具類はヴィンテージで統一するなど単純にシンプルなだけではなく様々な要素がバランスよく融合している。タイトルの通り、クライアントとデザイナー、現在と過去が上手くFusionした住まいが実現した。
House - 2024.02.22View More
homage of KHA
毎日を多忙に過ごすクライアントからは、贔屓にするラグジュアリーホテルのような、落ち着いた趣を持つ住まいを要望された。邸宅と呼ぶに相応しいこの住まいは、3つの個室の他、オープンなゲストスペース(和室)、35帖のLDK、4つのテラス、18帖の防音スタジオを備え、テラスを囲う壁は2階高さまで達し、完璧なプライバシー性も確保している。インテリアにおいては、豪華さを過剰に演出するような石材などの使用を避け、柔らかな色調のメープルフローリングや羽目板など、上品でシンプルな素材で統一した。その一方開口部は、木製サッシを黒色とすることで、メープル材と対照的な引き締まった印象としている。緻密に練られたライティングプランは夕刻からの暮らしを彩り、内部空間と外部空間をシームレスに繋ぐことでアウトドアリビングへ誘う。日常の喧騒から離れ、家族と安らかな時間を過ごせるラグジュアリーハウスが実現した。是非、MOVIEもご覧ください。 SPECIAL THANKS スチール撮影:渡辺琢哉写真事務所 動画撮影:株式会社エムエーディープロダクション インテリア協力:株式会社ツールボックス
House - 2023.12.16View More
廃墟をコンセプトにした古着屋
ブランド物の古着を中心に扱う、アパレルショップのリニューアルを依頼された。クライアントと<廃墟> <元の建物の痕跡を残す> <白く塗りつぶす>という3つのテーマを共有しながらデザインを進めた。改装前の売り場面積は10㎡ほどと、極めてコンパクトなショップであったが、間口の幅を変えずに奥行方向に7.5mほど延ばすことで、約30㎡まで売り場面積を拡大した。今回拡大した20㎡部分は、老人が永いこと生活を営んでおり、和室の空間には神棚や長押、京壁仕上の壁面などの設えにより昭和の雰囲気が色濃く残っていた。単純に<元の建物の痕跡を残す>というテーマに基づくと、奥の20㎡の昭和ゾーンと手前の10㎡の当初からのショップゾーンに分かれてしまい、接続部分でとてもちぐはぐな印象になる。しかし、全体を<白く塗りつぶす>という作業と、店の奥から手前まで連続させたライン照明によって、異なる雰囲気の空間をシームレスに連続させることが出来た。また洋服をディスプレイするパイプなども、あえて建設現場で使われる単管やクランプなどの仮設部材を使用することで、天井のデッキプレートや、壁面のモルタルなど、その他のラフな素材と相まって<廃墟>の雰囲気を上手く作ることが出来た。独特の感性を持つクライアントに相応しい、唯一無二の古着屋が実現できた。
Shop / Office - 2023.10.05View More
+α空間のある5人家族の住まい
北側の5.4m道路に面する49坪ほどの敷地に建つ5人家族用の住まいである。クライアントからは、家族の密接なコミュニケーションを目的としたリビング階段と、リビングに隣接したくつろぎの小上がり、その他に在宅ワーク用の書斎を要望された。50坪に満たない比較的コンパクトな敷地に、5人の部屋と+αの空間を盛り込むためには、動線を極力排除した効率の良いレイアウトが必須となる。そこで、1階はLDKから水回りなどへ直接アクセス出来るゼロ動線レイアウトを採用した。このゼロ動線レイアウトは、毎日の家事の効率化にも寄与し、暮らしの利便性を高めている。効率と利便性だけを求めた空間は、とかく無味乾燥になりがちであるが、この住まいはリビング上部に設けた吹抜けによる立体感や、小上がり、リビング、テラスとつながる一連の流れをつくることで開放感や空間性も獲得している。密接した周囲の環境からプライバシーを守るように配された南側のテラスは外での食事やプール遊びなど多目的に活用でき、家族の豊かな暮らしに貢献する。
House - 2023.07.07View More
桜の樹と川を眺められるロケーションハウス
クライアントから依頼を受け、はじめて敷地を見たときに、敷地の東を流れる川と、堤防の桜並木への眺望を最大限活かした住まいを設計したいと感じた。クライアントは当初より、ピットリビングと1台分のインナーガレージを希望していたが、この2つの空間は設計上、上下に積むのに適しているため、性能面の希望でもあった耐震等級2を確保するうえでも理にかなっている。人通りの多い前面道路からは水平ルーバーでプライバシーを確保しつつも、近景には桜と川、遠景には山脈を楽しむことができる抜群のロケーションハウスが実現できた。
House - 2022.12.29View More
採光と通風に優れたバリアフリーの平屋
築90年の住まいの建て替え計画である。クライアントは、高齢の父母が生活しやすいよう平屋のバリアフリー住居を希望していた。既存家屋に住みながらの建て替えのため、おのずと建築可能なエリアは定まったが、約300坪の広大な敷地を活かすため十字型の平面プランを提案した。十字型プランの各居室は採光と通風に優れ、かつ全ての窓から庭の眺めを楽しむことが出来る。また十字の中心にホールを配しているため導線もシンプルでバリアフリー住居として最適な提案となった。急勾配の寄棟屋根や、ランダムなゆらぎをイメージしたルーバーを持つ外観は、旧街道沿いの古い町並みにも上手く溶け込み、周囲の景観によく馴染んでいる。
House - 2022.12.29View More
鉄骨の構造美を空間表現に活用する商業施設プロジェクト
新潟市中央区の空きテナントリノベーションプロジェクト。隠ぺいされ、長年その魅力を封印していた鉄骨造の架構。これを表出させることで、デザインに力強くストイックな雰囲気を付与し、凡庸でない魅力的な店舗空間を創造。鉄骨を覆い隠していた仕上げを撤去し、断熱性能を損なわない程度に鉄骨の架構を表出させた。また架構には黒の塗装を施すことで存在を際立たせ、構造美を空間デザインに落とし込んでいる。勾配天井でつながる2階の部屋には開口部を設け、1階メインフロアとの連続感を作り出し、空間の広がりや来客の期待感を作り出すことに成功している。内部の仕上げに用いられたのは、モルタルや木材、木毛セメント板などの古典的な素材で、黒い鉄骨とのバランスや相性もよく、新建材では作り出せない古い倉庫のような雰囲気を形成している。
Shop / Office - 2022.12.26View More
既存の架構が持つ経年美化を最大限活用したスケルトンリノベーション
農作業用に作られた小屋は間仕切りの無い広々としたつくりで、大きな梁も経年変化で美しくエイジングしていた。そこで、間仕切りの無い可変性に富んだ空間と、経過で味わいを増した材料を活用するスケルトンリノベーションを提案した。 クライアントの暮らしのイメージを読み解きながら1、2階とも既存の梁のリズムを損なわないよう丁寧に間取りを決定し、時間が材料に刻み込んだ味わいをデザインに落とし込むよう努めた。 また、断熱材やサッシは最新の建材に置換することで断熱気密性能を向上させ、同時に耐力壁を増やすことで耐震性能も大幅に向上させている。
House - 2022.12.26View More
順光線に照らされた絶景の森を室内空間に取り込んだ眺望
敷地選びにおいて「眺望の良さ」はクライアントの絶対条件だった。共に数年をかけ探し出した敷地は、ジャングルの様な景色が目の前に広がる素晴らしい環境で、しかもその森は国有地のため将来にわたりその環境が保証されているものだった。このような設計条件から、「Welcome to jungle」をコンセプトに北側の景色に面した2階にLDKとテラスを配置し、絶景の森を室内空間に取り込んだ。また眺望の良さと相反するプライバシーの問題は、テラスの反射ガラスや、袖壁によってしっかりと解決。旅行好きな家族に家時間が増えるほど環境の良い住まいが実現できた。
House - 2022.09.17View More
祖父がつくった思い出溢れる実家から空間と材料を継承
新築が計画された敷地には祖父がつくった思い出の実家が建っている。クライアントは、大切な実家の減築範囲を最小限にとどめ、再利用できる材料を使うことを希望していた。そこには二間続きの和室があり、うち一方は現代のライフスタイルでは利用頻度が低いため減築を決断。この19畳程度を減築することで空いた空間と、敷地の余白を合わせた37坪ほどのエリアに新居は計画された。こうして空間は捻出できたが、その形は随分と変形していて整形な建物では十分な庭を確保することは難しかった。そこでL型のプランを110度に調整し、敷地の形状に倣わせることでLDKに繋がる広い中庭を実現。LDKには、減築した和室の床柱や床板を使用することで、真新しい材料では作ることが出来ない「継承の家」固有の雰囲気を作り出している。
House - 2022.09.17View More
再生建材を活用したサステナブルなオフィス
アプリ開発を行う企業から、新規雇用の促進とスタッフの業務効率化を目的としたオフィス改装を依頼された。築年数の経過した既存のオフィスは竣工当時の面影を多く残し、意匠的に工夫のないデザインと凡庸なレイアウトで、就職希望者が働きたいというモチベーション喚起につながらない状態であった。オフィスの快適性やデザイン性は就職の志望動機としては十分なものだが、限られたコストの中、最高のパフォーマンスを発揮し既存オフィスを劇的に変えるよう工夫を凝らした。レイアウト面では具体的に、応接室と執務室の完全分離を図り、それぞれの部屋の独立性を高めることで各室毎の使い勝手を向上した。また執務室ではデスクを壁面向き配置にすることで個人のパーソナルスペースを形成し、業務への集中力を高めることに成功している。デザイン面ではエントランスから執務室まで、再生建材による一貫した素材のシークエンスを作り出し、華美ではない、サステナブルで現代的なオフィスデザインとしている。可変性の高い空間を作り出すことで、激しい時代の変化に柔軟に対応し、ニーズとともに成長していくオフィスが実現できた。
Shop / Office - 2022.09.17View More