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Case Study

SURIYA PRINT FACTORY

Tシャツプリント工場としての新しい在り方

新潟でTシャツプリント事業を展開する「刷屋」の工場リノベーションプロジェクト。鉄骨造のスケルトンと木造のインフィルの融合を目指したプロジェクト。鉄骨と木造、それぞれのメリットデメリットを補い合いながらも、無機質で無骨な素材同士が調和し、てらいのないシンプルな快適ファクトリーを実現。

2021 Factory / Office Scroll

課題背景

The Challenge

クライアントがTシャツプリント工場を構えているのは、数十年の時間に耐えてきた500㎡ほどもある鉄骨造の倉庫。工場の機材をレイアウトし、資材や出荷前の商品を置くにも十分な余裕がある。

鉄骨造の倉庫は無骨な佇まい含め、いかにも工場然としており、経過してきた時間による材料のエイジングは、デザインにまで昇華されたような雰囲気もあった。さらに立地面では幹線道路に面していることでアクセスに優れ、スタッフの通勤や駐車スペース確保の観点においても魅力的な場所である。
しかし倉庫の巨大さは、反面そのまま空調効率の悪さに直結する。断熱の施されていない巨大な空間では、夏は40度に達する暑さの中で、冬は極寒の中での作業を余儀なくされる。過酷な温熱環境から、工場の移転も頭をよぎるほどに。

解決策

The Solution

物件が抱えていた課題を解決するため、鉄骨造のスケルトンに、ひとまわり小さな木造のインフィルBOXを挿入することを提案した。これは、風雨や地震に耐える役割は鉄骨造に担わせ、挿入した木造のBOXに断熱性能を担わせることで、鉄骨と木造、それぞれのメリットデメリットを補完しあうことを目的としている。

ひとまわり小さく作った木造と鉄骨造の隙間は、応力上のエキスパンション空間として機能し、さらにエアコンの室外機設置スペースや、機材資材の運搬経路として活用している。

結果

The Result

課題だった温熱環境の問題は劇的に改善され、作業効率が大幅に向上した結果、売り上げの増加にも結び付いている。意匠的にも、挿入した木造BOXにガラスを多用することで、ガラス越しに既存鉄骨のエイジングをうかがうことができ、真新しい木材と、エイジングの効いた鉄骨が見事に調和している。

プロジェクト概要

Data&Credit
Data
  • Year 2021年4月 - 2022年6月
  • Location 新潟市中央区
  • Category プリント工場・オフィス
  • Structure S造+W造
  • Total area 208.25㎡
Credit
  • Role 設計・施工
  • Staff 弦巻 大輔 / 佐藤 大輔

邸宅と呼ぶに相応しいこの住まいは3つの個室の他、オープンなゲストスペース(和室)、35帖のLDK、4つのテラス、18帖の防音スタジオを備え、テラスを囲う壁は2階高さまで達し、プライバシー性も確保している。詳細は【Works】をご覧ください。

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